ぶんかつブログ

ColBaseで「あつ森」を楽しもう!鳥獣戯画編

最近新しく「ColBase(コルベース/国立文化財機構所蔵品データベース)」[https://colbase.nich.go.jp/]に追加された作品を一つご紹介したいと思います。


「鳥獣戯画(摸本) (部分)」山崎董詮模 東京国立博物館

▷ColBaseで「鳥獣戯画(摸本)」の作品情報を見る

こちらは高山寺所蔵の国宝「鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)」全巻を、山崎董詮(とうせん)という絵師が、明治時代に模写したものです。

また、東京国立博物館〈トーハク〉は、もともと「鳥獣戯画」甲巻の一部であったとされる重要文化財「鳥獣戯画断簡」も所蔵しています。


重要文化財「鳥獣戯画断簡」東京国立博物館

この断簡(だんかん)は、現在へ伝わる途中に何らかの理由で「鳥獣戯画」甲巻から離れ、この部分のみで掛け軸に仕立て直されたものと考えられています。
こちらは重要文化財に指定されているので、ColBaseだけでなく、「e国宝」[https://emuseum.nich.go.jp/]という国立文化財機構が所蔵する国宝・重要文化財の高精細画像をご覧いただくことができるデータベースにも収録されています。

▷ColBaseで「鳥獣戯画断簡」の作品情報を見る

▷e国宝で「鳥獣人物戯画断簡」の作品情報を見る

「鳥獣戯画」に興味を持たれた方は、ぜひおうちでもColBaseやe国宝などのデータベースで文化財をお楽しみください。

ColBaseのような膨大なデータベース(約13万件!)の裏側では、みなさんにより多くの文化財の情報をご利用いただけるよう、研究員が日々情報を更新しています。
また、文化財活用センター〈ぶんかつ〉デジタル資源担当ではデータベースの利便性向上のため、定期的にシステムを改修したり、画像や音声データなどの情報を増やすことに努めています。
「デジタル」というとボタン一つで何でもできる魔法のように感じられますが、実は、意外にも何人もの人間による地道な作業の継続と蓄積によって成り立っているのです。
今後も引き続きみなさんにご覧いただける画像や情報をコツコツと増やしてまいりますので、どしどしご活用ください。

ColBaseは、出典を明記していただければ申請不要・無料で加工編集・商用利用もOKという、ご利用者にとって自由度の高いかたちで情報を公開しています。
ぜひ気軽にこうしたデータベースを日常生活でご利用いただき、文化財により親しみを持っていただけたら嬉しく思います。

さて、「鳥獣戯画」といえば、カエルやウサギなどの動物たちが繰り広げる世界がなんとも人間臭く、そして愛らしい、ユーモラスな作品として有名ですね。
当ブログでもたびたびご紹介している任天堂の大人気ゲーム『あつまれ どうぶつの森』(通称「あつ森」)でも、住民の動物同士が楽しくお話したり、時には喧嘩したり、動物たちとの人間味あふれる(?)やりとりに思わずくすっと笑ってしまうことがあります。
今回は「あつ森」の世界に「鳥獣戯画」の動物たちを招いて遊んでみましょう!

まず、ColBaseから「鳥獣戯画断簡」の画像をダウンロードし、Animal Crossing Pattern Tool[https://acpatterns.com/editor](英語)など、画像をマイデザインに変換するツールで縦5マス×横14マスに分割したものを、左官職人のように地面に塗っていきます…


なんとマイデザイン70枚分!職人技で淡々と仕上げましょう…

「鳥獣戯画」のような線画をはっきり表示させようとすると、どうしてもサイズが大きくなってしまいますが、最近マイデザイン枠が100枚に増やされたので安心して大作に挑むことができます。
かなり時間をかけて完成しました。額に汗が光ります。


絵の左にいる「傘持ちカエルさん」に変装して記念撮影
5マス×14マスのマイデザインは壮観です。(大きすぎてカメラに収めきれません)

その他にも、最近のアップデートで「あつ森」に新しく追加された「かさ」にカエルさんを描いて島に潜ませてみたり


完全に島になじむカエルさん 皆さんは見つけられましたか?

おなじく「あつ森」に新しく追加された「かおだしかんばん」のマイデザインで「鳥獣戯画断簡」の顔出しパネルを作成。動物たちになりきってみたり


博物館前で記念撮影

お気に入りの文化財を島に取り入れて、文化的な島づくりをお楽しみください。

ぜひSNSで「#ColBase」や「#おうちミュージアム」のハッシュタグとともに、ColBaseで「あつ森」を楽しむ様子を発信してみてください。
ColBaseの画像を利用する際は出典の明記をお願いしていますが、twitterで発信される場合は字数に限りがあるので「#ColBase」などの表記でOKです。(可能であればリンクを貼っていただけると嬉しいです)

次回の記事は、ColBaseで「あつ森」を楽しもう!5月18日の国際ミュージアムデー編です。お楽しみに!

 

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カテゴリ: 文化財の情報