"ぶんかつ"ミッション
文化財を1000年先、2000年先の未来に伝えるために

文化財は、長い歴史の中で生まれ、はぐくまれ、今日まで守り伝えられてきた人類のたからものです。私たちは、文化財を通して、それをつくり、つかった人びとの暮らし、大切にしてきた思い、美しいと感じるこころに触れ、歴史やそこに流れる伝統的な価値観を学ぶことができます。それは、私たちがお互いを尊重し、豊かな人生を生きるための糧であり、新たな文化を創造する源になります。

この人類のたからものである〈文化財〉を1000年先、2000年先の未来に伝えることは、今を生きる私たちに課された重要な使命です。

文化財活用センター〈ぶんかつ〉は、あらゆる地域で、子どもから大人まですべての人びとが、日本の文化財に親しみ、身近に感じることができるよう、文化財の活用に関する新たな方法や機会を開発し、情報基盤の整備を目指します。これまでミュージアムを利用する機会に恵まれなかった人を含め、多くの人びとが、文化財を通して豊かな体験と学びを得ることができるよう、文化財を活用した新たなコンテンツやプログラムの開発を行います。

文化財に関わるすべての人びとが、自ら発案し、その力を発揮する機会をつくるとともに、人材育成に取り組み、地域の活性化にも寄与します。


"ぶんかつ"ミッション
ミュージアムに関わる人はもちろん、
一般市民も、企業やさまざまな社会的団体も、
すべての人びとが、文化財を「守り」「伝える」ために、
考え、参加する社会を作ります。
企画担当

これまでミュージアムを利用する機会がなかった方々を含め、あらゆる人びとが文化財に親しむきっかけとなるよう、そして文化財を通して豊かな体験と学びを得ることができるよう、新たな文化財の活用と体験の場の創出に取り組みます。

企画担当は、企業や各種団体と連携して、先端的な技術による文化財の複製や、VR、8K映像、3DCGなどのデジタルコンテンツを製作・開発し、体験型展示・イベントで公開します。また、これらを他機関や学校・企業・団体へも貸し出しています。より多くの人々が文化財に関心を寄せ、身近に感じることができるよう、さまざまな展示やプログラムを開発・実施しています。

貸与促進担当

国立文化財機構の施設である東京、京都、奈良、九州の4つの国立博物館および東京、奈良の2つの文化財研究所は、魅力あふれる美術工芸品、考古資料、歴史資料を数多く収蔵しています。それらは日本の伝統文化と歴史を知るうえで欠くことのできない貴重な文化財です。こうした文化財の魅力と価値、日本の文化と歴史を広く伝えるため、従来から国立博物館および文化財研究所は、収蔵品を自らの施設で展示公開するだけでなく、外部のミュージアムにも貸与し、国内外の展覧会に協力してきました。

貸与促進担当は、国立博物館および文化財研究所が収蔵する各地域ゆかりの文化財を展示に活用し、地方創生・観光振興に寄与するため、国内各地のミュージアムに対し、〈ぶんかつ〉が作品輸送等を支出し、国立博物館および文化財研究所が収蔵品を貸し出す「貸与促進事業」を行なっています。
この事業を通じて、重要な文化財の魅力と価値を広く伝えるとともに、次世代への文化財の継承に繋がることを目指します。

保存担当

人々の歴史、文化の所産である文化財を良好な状態で保存し、次の世代に引き継ぐことは、ミュージアムの大きな使命です。したがって防災・防犯対策はもちろんのこと、文化財の物理的・化学的な変質を抑制し、また、虫やカビによる被害から守るための環境管理が求められます。そのためには、文化財の種類や材質、状態等から適切な温湿度等の環境条件を定め、これを実現・維持するための建築設計や設備を整え、その後も継続的な管理を行なう必要があります。

保存担当は、ミュージアム等における、展示・収蔵環境管理に関する相談対応、改善のための調査、技術支援、また、研修会や講習会の開催などを通じて、質の高い文化財の保存と活用の両立に寄与します。

デジタル資源担当

文化財の活用を図る上で、デジタルデータの作成とその利用方法の開発は、大変重要です。文化財の原品を過度に利用することはその価値を損なうことにつながる恐れがあります。デジタル化によって、文化財の含む多様な情報を取得するとともに、それをわかりやすく新しい形で公開し、文化財への社会的な理解を深めることができます。

デジタル資源担当は、国立文化財機構の各施設で公開してきた文化財に関わるテキスト・画像といった情報のデジタル資源やデータベースを統合的に運用し、利便性を高めていきます。また、こうしたデジタル資源の活用を目指すミュージアムから相談を受け付けます。

総務担当

ミュージアムに関わる人はもちろん、一般市民も、企業やさまざまな社会的団体も、すべての人びとが文化財を「守り」「伝える」ために、考え、参加する社会をつくります。そのために、あらゆる地域で、子どもから大人まで多くの人びとが、日本の文化財を身近に感じることができるよう、文化財の活用に関する新たな方法や機会を探求します。

総務担当は、ウェブサイトや施設内アクティビティ、企業連携を通じて、文化財の修理や文化財にかかる調査研究などの資金を募る事業を行なっています。多くの人びとと共に文化財を未来へつなぐため、ファンドレイジング事業を推進していきます。