みんなで解き明かすアプリをお手元に
文化財活用センター〈ぶんかつ〉と奈良文化財研究所は、石に刻まれた文字や文様に光を当ててその影から拓本をとる技術「ひかり拓本」を普及し、全国の石碑に残された貴重なメッセージを守り伝えていくプロジェクトを始動します。
その第一歩として、ひかり拓本スマートフォンアプリを開発・公開するためのご寄附を募ります。 目標金額は380万円です。私たちの先祖からのメッセージを解き明かし、石碑に込められた思いに「ひかり」を当てる本プロジェクトに、ご支援をお待ちしています。
大変長らくお待たせいたしました。ひかり拓本が本日正式にリリースされました! iOS版とAndroid版でご利用いただけます。
ひかり拓本は、クラウドファンディングでご支援いただいた方々のおかげで実現したアプリです。
ぜひ、お手元のスマートフォンでひかり拓本の世界を体験してみてください。 今後はたくさんの方にアプリを使っていただきながら、みなさんのご感想・ご意見をもとにより使いやすいアプリへと成長できれば、大変ありがたく思います。
▼アプリケーション概要
動作環境:iOS版(14以上)、Android版(9以上)
配信形式:スマートフォン(iOS、Android端末)向けアプリ ※タブレット未対応
価格:800円(税込)
iOS版:https://apps.apple.com/jp/app/id6447665795
Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.go.nich.takuhon
※ご寄附の特典に「ひかり拓本アプリ」の提供を含むコースを選んでくださった方には、アプリ配布のご案内をREADYFORサイトでお送りしましたので、案内に沿って入手をお願いいたします。
その他、操作マニュアル、推奨機種、利用規約などの情報は、ひかり拓本プロジェクト公式ページ(https://www.nabunken.go.jp/research/hikataku.html)へ
「ひかり拓本」プロジェクトチーム一同
この度、2か月にわたって行なってきましたひかり拓本のクラウドファンディング、代理寄附を含めて359人の方より合計6,530,000円(目標の171%)のご支援を得て、12月2日に無事成立となりました。
多くの方々のご支援をいただき、心より御礼申し上げます。
今後の活動としましては、まずは既に稼働しております体験版アプリをさらに改良して、皆様のお手元に届けるための開発、ご支援いただきました皆様へのリターンへの対応など、ファンディング活動の完遂に取り組みます。それと同時に、教育現場での活用、皆様と画像データを共有する仕組み作りなど、今後のさらなる普及のための活動にも取り組んでまいります。
今後とも一つ一つの活動を積み重ね、丁寧に世に出していけるよう努めてまいりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
第二目標達成の御礼とプロジェクトの継続について(2022年11月11日)
10月5日に開始したクラウドファンディングは、約1か月という短期間で第二目標の500万円を達成することができました。
皆様からの多くのご支援、ならびに励ましのお言葉にあらためて感謝申し上げます。
現在、アプリ開発はいくつかの課題にぶつかりながらも順調に進んでいます。
また、ひかり拓本を使って子どもたちが地域の歴史を学んでいく活動に役立てていただけるよう、このたびのご支援で調達する機材の教育現場へのお貸し出しについても、具体的な仕組みの検討を進めています。
クラウドファンディングは12月2日まで継続いたします。
アプリの普及に合わせて、将来的に公開を目指しているひかり拓本画像を共有するためのWEBシステム構築には、およそ500万円が必要になります。 第二目標の500万円を超えて頂戴したご支援は、主にその準備に充てさせていただきます。
多くの方々に気軽に「ひかり拓本アプリ」を使っていただく機会を作るため、引き続き皆様からの温かい応援をお待ち申しております。
目標達成の御礼とプロジェクトの継続について(2022年10月18日)
皆様のお力により、第一の目標であった380万円を達成しました。ご支援いただき誠にありがとうございます。
アプリ開発の目途が立ちましたので、本プロジェクトの目的の一つである、教育現場への機材無償貸与を充実させるために、新たに120万円、当初の目標と合わせて500万円を第二目標として掲げ、プロジェクトを継続いたします。
貸出機材1セットにつき約24万円(タブレット・ライト・三脚・リモコン・梱包材・輸送費・諸経費)が必要となり、いただいたご支援で、これを5セット準備していきます。
今回のクラウドファンディングでは、アプリの開発費用を募るだけでなく、たくさんの方々に知ってもらい、利用いただくことを目的としています。是非とも、第二目標も達成させ、より多くの方々・子どもたちにアプリを使っていただく機会を作っていきたいです。
どうかこの取り組みにご賛同いただける皆様からの温かい支援を、引き続き何卒よろしくお願いたします。
プロジェクトについて
〈ぶんかつ〉と奈良文化財研究所は、石に刻まれた文字や文様に光を当ててその影から拓本をとる技術「ひかり拓本」を普及し、全国の石碑に残された貴重なメッセージを守り伝えていくプロジェクトを始動します。
その第一歩として、ひかり拓本スマートフォンアプリを開発・公開するためのご寄附を募ります。私たちの先祖からのメッセージを解き明かし、石碑に込められた思いに「ひかり」を当てる本プロジェクトに、ご支援をお待ちしています。
寄附総額 (第一目標380万円、第二目標500万円) |
6,530,000円 |
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寄附者 | 359名 |
石造物に刻まれた文字「碑文」は、何らかの理由で過去の人たちが未来に向けて残したかったメッセージです。このメッセージを読み解くことで、歴史的意義のある発見や私たちの生活に直結するような新たな発見を得たり、災害などの危険を回避できる可能性がある……
そんな石造物は私たちにとってもっとも身近な文化財です。
集落を津波から救った石碑「此処より下に家を建てるな」(岩手県宮古市)・ひかり拓本で撮影
しかし石造物に残されたメッセージを読み解くには、様々な課題があります。
【課題 1】普通の写真では文字が読みにくい(写真1)
【課題 2】現地に行っても風化して文字が読みにくい(写真2)
【課題 3】そもそも数が多すぎて、調査しきれない(写真3)
写真1
写真2
写真3
石碑を判読するには、従来、以下の方法を使ってきました。
しかし、それらには難点があります。
①拓本をとる(紙を石造物に貼りその上から墨を乗せる)(写真4)
⇒難点:汚したり壊したりする可能性がある
②斜めに光をあてて影を作り、その形を読む(写真5)
⇒難点:懐中電灯を動かしたら影の形も変わる
写真4
写真5
ひかり拓本は、石に刻まれた文字や文様に対し様々な角度で光を照射・撮影してできた影から、画像を合成する画期的な技術です。(奈良文化財研究所特許取得済)
撮影にあたって必要となるものは一般的な撮影機材(タブレットやデジタルカメラ、三脚)、懐中電灯等光源のみ。専門的な知識も必要ありません。また、作成所要時間は、合成する画像1枚につき1〜2秒程度で、5分もあれば撮影と作成を完遂できるので、撮影してすぐに結果を見ることができます。
石碑とアンモナイトをひかり拓本で写してみると…(左:実物の写真 右:ひかり拓本の画像)
上椙 英之(奈良文化財研究所 埋蔵文化財センター遺跡・調査技術研究室研究員)
開発者の奈良文化財研究所の上椙英之です。
この度のクラウドファンディングでは、高効率・迅速・安価をモットーに開発してきました「ひかり拓本」をより身近で利用していただくため、撮影と画像処理を一つの機器で行なうスマホアプリ版「ひかり拓本」の公開を目指しています。
旅行中に目に留まった石碑をちょっと撮影~というくらいに気軽に、そして小学生が校外学習で石碑を撮影して地域の歴史をその場で学べるほど簡単に利用できるように一から設計しなおしています。
対象は石碑にとどまりません。木や金属や土、建物や食べ物、もっと大きなものまで。「ひょっとしたらアレが撮れるんじゃないかな?」という発想から、想像もしない何かが撮れるかもしれません。このアプリは、研究のための分析や、地域の歴史の学習は勿論、日々の生活に新しい発見を提供できるものです。
そんなアイディアを膨らませるサービスの提供も目指しています。あなたと一緒にプロジェクトを進めていけましたら嬉しいです。
クラウドファンディング概要
目標金額 3,800,000円
※第二目標の5,000,000円に挑戦中です(2022年10月18日~)
※第二目標の5,000,000円を達成しました。期間中は引き続きご寄附を承ります。(2022年11月10日)
※目標金額を大幅に超えるご寄附をいただき終了しました。
寄附金募集期間 2022年10月5日(水)10:00〜2022年12月2日(金)23:00
寄附金の使途 アプリ開発・公開費(iPhone、iPadおよびAndroid)
支援方法 クラウドファンディングサービス「READYFOR」内のプロジェクトページから
支援コース 5,000円から1,000,000円まで13コース
・早期のご支援には少ない金額で「ひかり拓本」を堪能できる特典適用あり
・【先着10名様限定】ひかり拓本アプリ+上椙研究員による調査記録動画閲覧権など
・ひかり拓本開発者の研究員が出張調査、調査報告会を開催するコースあり
※目標に達しない場合は全額返金します。
※目標金額を超えるご支援をいただいた場合は、第二目標として500万円を掲げ、小学校などの教育現場で「ひかり拓本」アプリを活用してもらうための貸出用機器一式の調達に充てたいと考えています。500万円を超えていただいたご寄附については、今後の画像を共有できるWEBシステムの構築の準備などひかり拓本の活動資金へと充当してまいります。
※奈良文化財研究所へのご寄附は、一般の法人に対する寄附金とは異なる所得税・法人税の優遇措置を受けることができます。
銀行振込にて奈良文化財研究所への直接のご入金も承っています。ご希望の場合は、必要事項をご記入の上、郵送、ファックス又はメールで「寄附申込書」をお送りください。
〒630-8577 奈良市二条町2-9-1
独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所
研究支援推進部 総務課 財務係
Email: hikaritakuhon_cf_nabunken@nich.go.jp
FAX:0742-30-6730
イベント情報
ご支援を迷っている方、「ひかり拓本」の技術や撮り方を間近で見てみたい方へ、「ひかり拓本」アプリの紹介と東京国立博物館の庭園でデモンストレーションを行ないます。
※雨天時は庭園でのデモンストレーションを中止します。
日 時:2022年11月3日(木・祝)13時30分~15時00分
場 所:東京国立博物館(台東区上野公園13-9)
講 師:上椙英之(奈良文化財研究所埋蔵文化財センター研究員)
対 象:一般(4年生以上をおすすめします)
定 員:30名
参加費:無料
※当日11月3日(文化の日)は無料開館日のため、入館料は不要です。(総合文化展のみ無料)
お申し込み方法:お申し込みについては、奈良文化財研究所のウェブサイトをご覧ください。
※事前予約制。応募者多数の場合は抽選となります。