ぶんかつブログ

ColBaseリニューアル

国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)の所蔵品を、横断的に検索できるサービス「ColBase(コルベース)」[https://colbase.nich.go.jp/]。昨年の本ブログの記事でも予告していましたとおり、このたびColBaseのリニューアルを行ないました。

▷ブログ「ColBaseのデータ集約と連携」の記事を読む

▷ブログ「進化する所蔵品データベースと調査研究活動」の記事を読む

リニューアル以前にColBaseをご覧になったことがある方は、まず画面のデザインが変わったことにお気づきかと思います。トップページにさまざまな文化財の画像が並んでいるのは同じですが、より見やすくなり、画面の一番下にある「さらに表示」を使えば次々に表示させることもできます。ここにはデータベースに登録された文化財の画像を「おまかせ」で並べていますので、各館が所蔵する幅広いジャンルの文化財に出会えるはずです。


リニューアルしたColBaseのトップ画面

目的の文化財をより探しやすくするために、検索機能も改善しました。作品名は、漢字変換の際に旧字・新字の区別なく検索できるようになりました。例えば、北斎の描いた人気の浮世絵シリーズ「冨嶽三十六景」は、「富嶽三十六景」あるいは「富岳三十六景」と入力しても検索することができます。
また個々の文化財の詳細情報を見る画面も、画像を見やすくするなどの改善を行ないました。複数枚の画像が掲載されている文化財では、画像をまとめてダウンロードすることもできるようになりました。

画像そのものについても、質・量ともに向上を図っています。現在、約13万件の文化財データのうち、約16,000件の文化財に画像がついており、収録している画像の総数は45,000枚以上になります。2007年の公開当初は最大で長辺1,000ピクセルでしたが、これを最大で3,000ピクセルのものへと入れ替えを進めています。


文化財の詳細情報ページ

以前のブログ記事でも紹介したとおり、各館のデータベースでの更新をColBaseへ自動的に反映する仕組みも、段階的に導入を始めています。これによって、それぞれの文化財の最新の情報をタイムリーに提供できるようにしていきます。
例えば各博物館では、展示の際に表示する作品情報や解説文の多言語化を進めていて、そのデータも各館に蓄積されつつあります。こうした多言語のデータも、整備が進むにつれてColBaseにも反映されていくということになります。

こうしたサービスを利用する際に、画像や情報の著作権はどのようになっているのか、と気になる方も多いのではないでしょうか。
ColBaseの利用規約は「政府標準利用規約(第2.0版)」に準拠しており、これは国際的なオープンライセンスであるクリエイティブ・コモンズ [https://creativecommons.jp/]の「CC-BY」と互換性があります。このライセンスでは、出典を明示さえすれば誰でも自由に利用することができます。学術、教育目的の利用はもちろんのこと、商用利用も可能です。より広く文化財の情報を活用していただこうという取り組みの一環として、ColBaseではこのようなライセンスを選択しています。

▷「政府標準利用規約(第2.0版)」のページを見る(外部サイトへ)

今後もさらにデータを充実させていきますので、皆さんもぜひご活用ください。

カテゴリ: 文化財の情報