〈冬木小袖〉修理プロジェクト 返礼品が新登場!(後編)
前編に続き、〈冬木小袖〉修理プロジェクトの新しい返礼品をご紹介します。
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色合いが上品な「包み袱紗」
新返礼品のうち、最後にご紹介するのは「包み袱紗」です。〈冬木小袖〉からインスピレーションを受けて薄藍色(うすあいいろ)と練色(ねりいろ)をリバーシブルでご用意しました。
包み袱紗(東京無地染)
手描き友禅が華やかさを添える
こちらは東京無地染の工房「株式会社近藤染工」を営む近藤良治さんが色を染め、さらに東京手描友禅作家の岩間奨さんに絵柄を入れていただいて、手縫いで仕上げました。無地染とは古代より伝わる染色法のひとつで、江戸時代には流行色のひとつ江戸紫に染めた布が江戸庶民の間で愛用されました。東京無地染は、今も手仕事でひとつひとつ丁寧に染められる工芸品です。
近藤さんの工房で染めの工程を見せていただきました。 無地染では、主に生地全体を染液の中に浸け込んで染める、浸け染めの技法が用いられます。使う染料は、赤・青・黄・紫・黒が基本の5色。素材や伸縮性といった布地の特徴も考慮しながら無数の色に染め上げることができるそうです。
色見本を手がかりに染料を調合
色を確認
さて、〈冬木小袖〉の白綾地をイメージした「練色」は、どの組み合わせで作られているでしょうか。
正解は、「黄色とほんの少しの赤色」。
「色の出し方には方程式があり、入れる順序もある。色んな色が出せるようになるまで10年くらいかかる」という失敗の許されない難しい作業です。 染めた布地はこの後、綺麗な水で洗い、弱酸性の液で色止め、ゆすぎ、脱水、乾燥が行なわれます。今回の返礼品は、ここからさらに伝統工芸品にも指定される「東京手描友禅」の作家、岩間さんによる手描き友禅と、縫製が施されて完成です。
「女性はもちろん男性が使っても粋だなと思われるのでは」と近藤さん。ぜひ、お手元に1枚いかがでしょうか。
近藤さん。袱紗を持って
前編・後編でご紹介した3種類の返礼品を制作なさった職人の皆さんは、いずれも「ギャラリー&ショップ 季華」で作品を展開されています。季華は、江東区の門前仲町駅から歩いて5分ほど、富岡八幡宮の参道にお店を構え、深川の伝統工芸品を展示・販売しています。
「皆さんにぜひ足を運んでいただき、地元のために、地域のために深川をアピールしていきたい」とオーナーの小堀さん。〈冬木小袖〉修理プロジェクトの返礼品のサンプルは、店頭でご覧いただけます。
お店外観
季華の皆さん
季華にお立ち寄りの際には、ぜひ富岡八幡宮へ。「深川の八幡様」と親しまれ、江戸三大祭りの一つ、深川八幡祭りが開催されることでも有名です。「深川にお越しの際は、八幡様にお参りいただいて、季華を見ていただきたい。目に見えるもの見えないものいずれも深川を感じることができるのでは」と富岡八幡宮の丸山宮司。毎月1日・15日・28日に月次祭が行なわれ、周辺には露店も立ち並びます。
今回ご紹介した返礼品を含め、特典付きのご寄附のお申込みはぶんかつウェブサイトからお願いいたします。〈冬木小袖〉を未来につなぐこのプロジェクトにぜひご参加ください。
ギャラリー&ショップ 季華
住所:東京都江東区富岡1-23-13
営業時間:11:00-17:00
※定休日火曜日(富岡八幡宮の祭事がある場合、火曜が祝日の場合は、翌日水曜休み)
ギャラリー&ショップ 季華のウェブサイト https://www.kika-fukagawa.jp/ をご確認ください。
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- 2021年05月06日 (木)