実施対象館 申請要項(募集は終了しました)
1. 趣旨・目的
国立文化財機構が運営する国立博物館・文化財研究所等の各施設は、自ら展覧事業を行なうとともに、国内外の博物館・美術館に対して所蔵する文化財を貸与し、日本とアジアの歴史・伝統文化の発信に努めてまいりました。 本事業は、国内各地の美術館・博物館に対し、各地域ゆかりの国立文化財機構の各施設が所蔵する文化財等を貸与するとともに、作品輸送にかかる費用等を支出し、当該地域の歴史と文化に関わる展覧会の開催に寄与することを目的とします。
本事業によって、これまで立地条件等により国立文化財機構の各施設が所蔵する文化財等に親しむ機会が限られていた地域での公開が促進されること、また、国民のみならず、訪日外国人の、日本とアジアの美術・考古資料等に対する親しみが増し、地域文化の創生、次世代への文化財の継承、観光振興につながることを目指します。
2. 事業実施対象となる館
(1)本事業への申請を行なおうとする館は、文化庁長官の承認を受けた公開承認施設または博物館法で定められた登録博物館、もしくは博物館に相当する指定施設であること。
(2)令和7(2025)年4月下旬~令和8(2026)年3月末までに開始される展覧会の開催を予定し、当該展覧会において国立文化財機構(以下「機構」という。)の各施設が所蔵する文化財等(以下「所蔵品」という。)の貸与及び展示を希望していること。
(3)原則として貸与を希望する所蔵品を取り扱うことができる学芸員が勤務していること。
3. 事業の内容
①東京国立博物館
②京都国立博物館
③奈良国立博物館
④九州国立博物館
⑤東京文化財研究所
③奈良文化財研究所
※各施設が寄託を受けている文化財等は貸与の対象となりません
本事業は、以下の2つの区分により実施します。
1申請につき 21~50 件の所蔵品を貸与。各年度1~2か所を選定予定。
1申請につき 20 件以内の所蔵品を貸与。各年度4~5か所を選定予定。
※予算の都合上、選定する事業の数は増減することがあります。
①本事業において貸与する所蔵品(以下「貸与品」という。)の梱包・開梱及び展示・撤収作業にかかる費用
②各所蔵館と本事業の実施対象として選定された館(以下「貸与先」という。)との往復の輸送にかかる費用(貸与品を扱う文化財輸送業者との契約、支払はセンターが行ないます。)
③貸与品の保険にかかる費用
④貸与先の職員の出張旅費(事前調査及び打合せを含む。ただし、センターによって認められた回数・人数及びその内容とし、全額ではなく一部となることがあります。)
⑤機構職員の出張旅費
⑥貸与先が行なう本事業の周知にかかる広報費
(2)本事業にかかる費用のうち、次に掲げる費用は貸与先が支出するものとします。
① 展覧会図録の制作にかかる費用
② 展覧会の会場設営、広報及び宣伝にかかる費用
③ 展覧会に関連する教育普及事業・イベント等にかかる費用
④ その他、センターが支出する経費以外の費用
(3)展覧会にかかる収入は、貸与先に帰属します。
②東京国立博物館の法隆寺献納宝物や館史資料、浮世絵版画、奈良国立博物館・九州国立博物館の坂本五郎コレクションなど、各施設に所蔵された際の条件等により、一部貸与できない所蔵品があります。詳細については各施設へお問い合わせください。
③貸与品の借用・返却時の各所蔵施設での点検、梱包、開梱作業は、所蔵施設職員立ち会いのもと、貸与先の責任において貸与先職員が行なってください。
④貸与品の貸与先における開梱、点検、展示、撤収、梱包作業は貸与先の責任において貸与先の職員が行なってください。貸与品によっては機構職員が立ち会うことがあります。
⑤貸与品を輸送する美術品専用車には貸与先職員が随伴してください。
⑥長距離移動の際に一時保管場所が必要となる場合、その手配は貸与先が行なってください。
⑦貸与品はケース内に展示してください。ただし、貸与品が大型でケース内展示ができない場合は別途相談してください。
⑧過去に各施設から所蔵品を借用した実績のない貸与先は、センターが事業実施前に環境調査、保安体制の確認を行ない、調査の結果によっては、選定を取り消す場合があります。また、所蔵施設からの借用実績がある貸与先であっても、その後に作品の収蔵と展示にかかわるエリアのリニューアル等が行なわれている場合など再度の調査を要する場合があります。
⑨本事業の実施対象館として選定された場合は、事業実施前に、センター、所蔵施設、貸与先の間で覚書を締結する必要があります。
⑩貸与先が開催する展覧会のポスター・チラシ・図録等の印刷物及びWebサイトには、「特別協力」としてセンター及び貸与品の所蔵施設の名称を必ず表示してください。
⑪展覧会終了後、センターが定める書式に従って事業実施報告書を提出する必要があります。
⑫その他、文化財保護法に定める規定、及び各所蔵施設が定める条件を必ず遵守してください。
4.申請方法及び申請書類の作成方法
・申請する展覧会及び貸与品は、本事業の趣旨に沿ったものである必要があります。
・同年度に同一館が複数の申請を行なうことはできません。【大規模貸与】もしくは【小規模貸与】のいずれか一方にのみ申請が可能です。
・展覧会の会期等の事情により、本事業への申請前に所蔵施設に対する通常の収蔵品貸与の申請を行なうことができます。 また、本事業における申請が選外となった場合でも、所蔵施設に対して本事業によらない通常の収蔵品貸与の申請を別途行なうことができます。
以下の書類に必要事項を記載のうえ、電子メールと郵便の双方で提出してください。なお、申請された事業内容の変更は原則としてできませんので、当初から十分に内容を検討の上、作成してください。また、センターから書類の不備や不明な点等について問い合わせをすることもありますので、ご留意ください。
① 国立文化財機構所蔵品貸与促進事業希望調書(様式1)
② 借用希望作品リスト(様式2) ※別紙に画像を貼付してください。
以下のいずれかの方法で借用希望作品リストを作成してください。
a.【日本考古】
東京国立博物館所蔵の日本考古資料を中心に貸与します。(別紙1-① 参照)
b.【黒田】
東京国立博物館所蔵の黒田清輝作品を中心に貸与します。(別紙1-② 参照)
※貸与可能作品リストに未掲載の所蔵品は、事業が採択されても所蔵品の状態や展示スケジュール等の都合で、貸与不可となる場合があります。
③ 展覧会の要項・趣旨・広報計画(様式3)④ 展覧会の全出品予定作品リスト(本事業による借用希望作品を含めたもの)
⑤ 展示会場図面(図面に展覧会構成及び本事業による借用希望作品のおおよその配置と使用する展示ケースの配置・種類・仕様等を示すこと)
⑥ 施設平面図(展覧会が行なわれる建物全フロアの平面図。敷地配置図は不要)。館内のリニューアル等、工事が予定されている場合はその内容がわかる資料を合わせて提出すること。
⑦ 施設概要等のパンフレット等
⑧ 特別展予算状況(様式4)
⑨ 借用希望作品にかかる輸送見積書ならびに輸送計画(様式5)
⑩ 旅費申請に関する理由書(様式 6)
⑪ 施設の設置に関する規約(博物館等設置条例等)
⑫ 施設の組織図(各部署の長の氏名、人員配置等を記入)
⑬ 施設の長及び担当学芸員の履歴(様式7)
⑭業務体制に関する事項(様式8)
⑮ 資料管理体制に関する調査(様式9)
申請書類の内容等についてセンターが問い合わせることがありますので、申請館は写しを一式手元に保管するようにしてください。なお、選定の結果に関わらず申請書類は返却しませんので、あらかじめご了承ください。
申請書類の内、様式 1~9 は、本ページよりダウンロードしてください。特に様式の指定がないものは自由に作成いただいて構いません。
様式1~9はPDFデータに変換せず、必ずオリジナルデータ(Word もしくはExcel)でお送りください。
電子メールと郵便の双方で提出してください。
※ 電子メールは、件名に『令和7年度国立文化財機構所蔵品貸与促進事業(申請書類)』と記載してください。
※ センターは提出物を受領後 、電子メールで受領の旨を連絡します。提出後、3日(土日を除く)経っても連絡がない場合は、申請館の責任で確認を行なってください。
※ 提出書類の不足や未記載がある場合は審査の対象とならないことがあります。
※ 提出締切以降の提出や書類の差し替えは原則として受け付けません。
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
独立行政法人国立文化財機構文化財活用センター 貸与促進担当
電話:03-5834-2856 <9時30分~17時(土日祝日を除く)>
E-mail:taiyo-cpcp(at)nich.go.jp
※ (at)は半角@に置き換えてください。
※ 問い合わせや相談につきましては、電子メールにてお寄せください。ただし、選定の内容に関する質問にはお答えできません。
5.その他留意事項等
提出書類等に基づき、センター、所蔵施設及び外部有識者で構成される国立文化財機構所蔵品貸与促進事業実施対象館選定委員会により、貸与先を選定します。なお、この事業を広く活用していただくため、過去に選定されたことがない館を優先して選定する場合があります。
展覧会の内容等が、本事業の趣旨・目的に適ったものか、経費が適正・適切に計られているか、などを判断します。
・借用を希望する作品が本事業の主旨及び展覧会の主旨に適っているか。
・当該地域の歴史と文化に関連する展覧会であるか。
・事業計画が具体的なものとなっているか。 等
令和 6(2024)年 9 月末日までにセンターより選定結果を通知します。
貸与先として選定する旨の通知を受けた場合は、選定条件等を踏まえて各所蔵館へ「貸付申請書」(※各所蔵館によって書類の呼称が異なる場合があります)を提出してください。詳細は貸与先に対して、別途お知らせします。なお、選定後、申請内容等に変更が生じた場合は速やかに連絡してください。
事業の実施にあたり、センター、所蔵施設、貸与先間で覚書を締結します。
貸与先は、展覧会終了後3か月以内を目途に実績報告書を提出してください。
貸与先が開催する展覧会のポスター・チラシ・図録等の印刷物及びWeb サイトには、国立文化財機構所蔵品貸与促進事業の支援を受けていることを明記してください。「特別協力」として センター及び貸与品の所蔵施設の名称を必ず表示してください。
事業実施報告書への記載事項のひとつとなっている来場者アンケートを実施してください。特に、「展示に関する満足度」の項目を必ず設けること。
参考
国立博物館・文化財研究所の所蔵品については、以下のデータベース及び収蔵品目録をご参照ください。
- 国立文化財機構所蔵品統合検索システム
- https://colbase.nich.go.jp/
- 東京国立博物館 画像検索
- https://webarchives.tnm.jp/imgsearch/
- 京都国立博物館 館蔵品データベース
- https://syuweb.kyohaku.go.jp/ibmuseum_public/
- 奈良国立博物館 収蔵品データベース
- https://www.narahaku.go.jp/collection/
- 九州国立博物館 収蔵品データベース
- https://collection.kyuhaku.jp/advanced/
- 東京文化財研究所 総合検索
- https://www.tobunken.go.jp/archives/
- 奈良文化財研究所 収蔵品データベース
- https://jmapps.ne.jp/nabunken/
これまでの貸与促進事業の実績については、「貸与促進事業 展覧会情報」ページをご参照ください。