文化財の保存

【終了】第1回 保存環境調査・管理に関する講習会 −北川式検知管による空気環境調査と評価-

講習会の様子(東京国立博物館 平成館小講堂)

場所: 東京国立博物館 平成館1階 小講堂
参加者数: 18名
会期: 2019年7月31日(水) ~ 2019年7月31日(水)

文化財活用センター〈ぶんかつ〉では、主に資料保存に携わる学芸員を対象に、収蔵庫や展示室における保存環境の調査、適切な評価、さらに適正な管理につなげるための手法について学ぶ講習会を行ないます。初回は、比較的簡易に有機酸やアンモニアなどの気中濃度を定量分析できる北川式検知管に関して、メーカーである株式会社光明理化学工業から講師を招き、その原理や分析方法、信頼性の高い分析のための留意点、結果の評価方法などについて実演を交えながら解説していただきます。



〈ぶんかつ〉保存担当では、ミュージアムにおける資料保存管理のための環境調査機材や保存用資材の適切な利用についての共通理解を深める目的で、今年度より「保存環境調査・管理に関する講習会」を年間1~2回の頻度で行なうこととなりました。

第1回目は、ミュージアムの展示・収蔵空間の気中化学物質の定量分析に近年広く用いられるようになった北川式検知管を取り上げました。開発メーカーである光明理化学工業株式会社の山崎正彦氏をお招きし、その開発史、原理、適切な使い方や結果の評価方法などについて、参加者には実際に手にとってもらいながら、詳しく解説していただきました。

本講習会は、全国のミュージアムで環境管理を含む資料保存に専従している学芸員や研究者を対象とした小規模なものとして、今後も実施してまいります。開催後は、全国のミュージアムにおける資料保存に資するための報告書を作成し、公表することとしています。第1回の報告書を現在作成中です。