夏休みは、なりきり@山口
7月16日から、山口市でなりきり美術館がスタートしました。
アーティストの井上涼さんが世界の“びじゅつ”をたのしい歌とアニメで紹介するNHK Eテレの人気番組『びじゅチューン!』で取り上げた作品をテーマに、複製や映像を使った“なりきり”体験が楽しめます。
2018年に東京国立博物館(トーハク)で開催した「なりきり日本美術館」を皮切りに、少しずつかたちを変えて全国各地を巡っている大人気の展覧会です。
今回のなりきり美術館は、山口市を含む7つの市町で構成される山口県央連携都市圏域の伝統・文化・自然といった魅力を発信するイベント「山口ゆめ回廊博覧会」にあわせた特別版。会場はNHK山口放送局・山口情報芸術センター[YCAM(ワイカム)]の2つに分かれています。オープニングに駆け付けてくれた井上涼さんと一緒に、展示の様子を少しのぞいてみましょう。
会場2のYCAM前にて。波型の屋根が印象的です。
スタートはNHK山口放送局から。ここでは4つのコンテンツを楽しむことができます。
1. 顔パフォーマー麗子
岸田劉生が愛娘を描いた「麗子微笑」。デジタル顔ハメで麗子になりきり、気持ちをセリフにしてみましょう。なりきり美術館ではおなじみの人気コンテンツです。
井上涼さんも麗子になりきり。
2. 8Kで絶景フロム山水長巻
NHK山口放送局だけのスペシャルコンテンツです。山口ゆかりの画家・雪舟が描いた国宝「山水長巻」。『びじゅチューン!』では寝坊したOL・まりえが疾走する、山あり谷あり海ありの絶景の国宝巻物を、特大画面×8K映像で楽しめます。
3. 作れます八橋蒔絵硯箱
漆工芸の技法「蒔絵」の制作工程をタブレット上で体験し、自分だけの八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)がデザインできます。おみやげにペーパークラフト用の硯箱データがダウンロードできるので、家でプリントアウトしてオリジナルの硯箱を組み立ててみましょう。2020年「なりきり日本美術館リターンズ」の新作コンテンツです。全国を巡るのは山口がはじめて!
左側のタブレットブースでデザインした硯箱が、右側のモニター上に展示されます。
風神・雷神と一緒に記念撮影。
4. 雨は愛すがどう描く?
雨の線を消した「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」の絵はがきにどんな雨をふらせるか、作者になりきって考えてみます。雨のスタンプを押して「ざぁーーーーーっっっ」、「さぁさぁ」、「ぽつぽつ」、自分の好きな雨をふらせましょう。浮世絵の製作工程を知ることができる摺り工程見本も展示しています。
摺り工程見本を右から順番に辿っていくと、版を重ねて浮世絵が完成されるまでがわかります。
スタンプを3つおすと激しくなる雨の表現にもご注目。
さあ、次はYCAMへ。NHK山口放送局とYCAMは隣どうしです。
YCAMではふたつのコンテンツを体験できます。
5. 体感!ザパーンドプーン北斎
幅10メートルを超える特大スクリーンに「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を拡大映像化。絵のなかの舟に乗る人物になりきってみると、大きな波が大迫力で迫ってきます。さらに、ジャンプの高さで波がどんどん大きくなるインタラクティブな仕掛けも。
大迫力の大波。
6. 洛中洛外グルメチェック
岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風 (舟木本)」はたくさんの人で大賑わい。絵の中の住人になりきって、京の街をあちこち散歩。お重、おまんじゅう、焼き魚、しじみ汁など、屏風の前のモニターに示された京のグルメを探すクイズ形式の体験展示です。屏風に描かれた400年前の京都の街に繰り出して、おいしいものを探してみよう!
キヤノン株式会社と特定非営利活動法人京都文化協会による「綴プロジェクト」の技術を用いた高精細複製品。
さらに、県内の連携ミュージアムを巡るカードラリーやオリジナル缶バッジづくり、SNSフォトコンテストなど、会期中の関連イベントも盛りだくさん。
なりきり美術館は2021年8月22日(日)まで開催中。お近くにお住まいの方は、この夏休みにご家族やおともだちと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?展覧会をご覧になる際は、インターネットからの事前予約をお忘れなく!
びじゅチューン!× 山口ゆめ回廊 なりきり美術館
日時:2021年7月16日(金)~ 8月22日(日) 10:00~18:00
会場:【会場1】NHK山口放送局(〒753-8660山口県山口市中園町2-1)
【会場2】山口情報芸術センター[YCAM](〒753-0075 山口県山口市中園町7-7)
休館日:【会場1】NHK山口放送局:会期中無休 【会場2】YCAM:火曜休館
料金:無料
※インターネットによる事前申し込みが必要です。詳細は「西の京 やまぐち」特設ウェブサイト http://yamaguchi-city.jp/yume_event/ をご覧ください。
主催:山口市、NHK山口放送局、文化財活用センター
協力:東京国立博物館、山口情報芸術センター[YCAM]、山口県立美術館、山口県立萩美術館・浦上記念館、毛利報公会(毛利博物館)
- posted by
- at
- 2021年08月03日 (火)