国宝「花下遊楽図屏風」
狩野長信筆/江戸時代・17世紀
江戸時代初期のお花見の様子を描いた屏風です。右隻に満開の桜の下で貴婦人を中心とする酒宴のさまを、左隻には八角堂の前で繰り広げられる踊りと、それを眺める人々を描いています。右隻中央二扇は関東大震災で消失しており、無地の紙で補われています。
協賛:キヤノン株式会社
東京国立博物館が誇る4つの国宝、「花下遊楽図屏風」「納涼図屏風」「観楓図屏風」「松林図屏風」は、日本の四季の美しさを私たちに伝えてくれます。屏風の中を歩き、描かれた四季の風景を感じる鑑賞体験を、高精細複製品へのプロジェクションマッピングでかなえます。
狩野長信筆/江戸時代・17世紀 江戸時代初期のお花見の様子を描いた屏風です。右隻に満開の桜の下で貴婦人を中心とする酒宴のさまを、左隻には八角堂の前で繰り広げられる踊りと、それを眺める人々を描いています。右隻中央二扇は関東大震災で消失しており、無地の紙で補われています。 久隅守景筆/江戸時代・17世紀 夕顔棚の軒端(のきば)の下で、夕涼みをする三人の家族。みな無言で月を眺めています。父のそばに坐る子の表情は穏やかで、その子を思う親の心が強く感じられます。守景は、狩野探幽(かのうたんゆう)門下四天王の一人で、本作には、卓抜した画技の高さがいかんなく発揮されています。 狩野秀頼筆/室町~安土桃山時代・16世紀 紅葉の名所として名高い京都洛北高雄、清滝川のほとりの紅葉狩りの様子を描いた屏風です。宝塔のある神護寺や雪景色の愛宕神社、雁が飛び立ち白鷺が舞い降りる姿、紅葉や秋の草花の美しさと、それらを楽しむ室町人の衣食や芸能の様子を生き生きと描いています。 長谷川等伯筆/安土桃山時代・16世紀 白い和紙の上に墨の濃淡だけで、霧につつまれ、あらわれ消える松林の情景が描き出されています。等伯は、松林という日本の伝統的なモティーフを、中国絵画から学んだ水墨表現によって描き出し、日本の風土の豊かな形象をみごとにあらわしています。 国宝「花下遊楽図屏風」、国宝「観楓図屏風」の高精細複製品は、〈ぶんかつ〉とキヤノン株式会社による共同プロジェクト「高精細複製品を用いた日本の文化財活用のための共同研究」の一環として制作・活用しています。テーマとなる日本美術
国宝「花下遊楽図屏風」
国宝「納涼図屏風」
国宝「観楓図屏風」
国宝「松林図屏風」