
会期 | 2025年3月7日(金) ~ 2026年3月31日(火) |
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会場 | 東京国際クルーズターミナル |
主催 | 文化財活用センター・日本空港ビルデング株式会社 |
お問い合わせ | 03-5834-2856(文化財活用センター) |
日本を訪れる海外の方々や国内の皆さまにより広く文化財に親しんでいただけるよう、東京国立博物館が所蔵する国宝・重要文化財の高精細複製品をガラスケースなしで、東京国際クルーズターミナルで展示いたします。通常は限られた期間と場所でしか見ることのできない文化財ですが、高精細複製品では近くによってじっくりとご覧いただくことが可能です。
日本美術のつばさ×東京国際クルーズターミナルの展示のテーマは「日本の文化」。みなさまに東京国際クルーズターミナルでご覧いただく高精細複製品は、季節にあわせて展示替えを行ないます。今回は高精細複製品「洛中洛外図屏風(舟木本)」を 3階ロビーに展示します。四季折々の日本の文化をお楽しみください。
展示される高精細複製品と展示期間
展示場所 | 3階ロビー |
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展示期間 | 2025年8月12日(火)~ 11月下旬(予定) |
江戸時代の京都の中心部を、南から眺めた風景が描かれた作品です。右下にむかって斜めに流れる川は京都の東を南北に流れる鴨川で、鴨川より西(画面左)が洛中(京都の市街)、東(画面右)が洛外(郊外)です。この作品は、老若男女およそ 2500 人の人々が暮らし、遊ぶさまが生き生きと描かれています。屏風の中央から少し左手にかかっている大きな橋(五条大橋)では、お花見の帰りに浮かれて騒いでいる集団が橋を渡っています。先頭には扇や桜の枝を持った人たちが踊っている様子が描かれ、最後尾には両脇を抱えられて酔いつぶれた男性の姿も見られます。この大騒ぎに驚き、橋の下の船頭は上を見上げています。そのほかにも遊んでいる子どもたちや、喧嘩をしている人など、一人ひとりの顔の表情が、見事にあらわされています。この絵の中には三十三間堂、清水寺、八坂神社など、今も京都で訪ねることのできる名所などが描かれています。


原本/国宝 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
展示する高精細複製品について
展示する高精細複製品は、〈ぶんかつ〉とキヤノン株式会社による共同研究プロジェクト「高精細複製品を用いた日本の文化財活用のための共同研究」の一環で制作・活用した作品と、「綴プロジェクト」から独立行政法人国立文化財機構に寄贈された作品を使用しています。
共同研究プロジェクトは、より多くの人に文化財に親しむ機会とより深い文化体験を提供することを目的に、2018年10月から継続して実施し、これまで15件の高精細複製品を制作しました。ガラスケースに入れずに間近で細部まで鑑賞できる展示や、教育機関向けのアウトリーチプログラム、映像と組み合わせた体験型展示など、オリジナルの文化財ではかなわない鑑賞体験を実現しています。高精細複製品の制作には、キヤノンと特定非営利活動法人 京都文化協会が進める「綴プロジェクト」の技術を活用しています。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技との融合により、作品の大きさだけではなく、絵師の筆遣い、岩絵具の鮮やかな色、金箔や金具に至るまで、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現しています。
「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、京都文化協会が主催し、キヤノンが共催して推進している社会貢献活動です。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本 に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作して寄贈しています。2007年からスタートした本プロジェクトは、海外に渡る以前の所有者などに寄贈する「海外に渡った日本の文化財」と、小・中学校の教科書に掲載の多い文化財などを対象に、教育現場で生きた教材として活用する「歴史をひもとく文化財」の2つのテーマのもと、毎年文化財を選定しています。
*原本は常設展示されていません。詳細は東京国立博物館ウェブサイト[https://www.tnm.jp/]をご確認ください。