辟邪絵 神虫
辟邪絵 天刑星
辟邪絵 栴檀乾闥婆
辟邪絵 毘沙門天像

複製品詳細

名称 辟邪絵
ふりがな へきじゃえ
員数 1巻
複製材質等 和紙に印刷
複製制作年 2021
複製法量 縦25.8㎝ 横301.8㎝
複製制作 岡村印刷工業株式会社

原品詳細

指定 国宝
原品所蔵者 奈良国立博物館
原品材質等 紙本 著色 掛幅
原品時代・世紀 平安~鎌倉時代・12世紀
原品機関管理番号 1106-0

作品解説

もと一巻として伝来し、「地獄草紙」と称されていたこともあるが、地獄に関するものではなく、様々の悪鬼を退治する、由来も様々な善神たちを集める。古来中国で行われた辟邪、すなわち邪悪な鬼類を辟け除くための図絵の伝統に連なると考えられて、現在は仮に「辟邪絵」と称されている。仏教に無関係なものも含まれ、六道のいずれかに属するものもないが、形式が「地獄草紙」などと共通し、それらの中に本品と書風の一致する例も指摘されるところから、一連の作品であった可能性は否定できず、「六道絵」の一種とみなしてよいのではないかとされるところもある。天形星(天刑星とも書く)は陰陽道の神で、我が国では密教の修法に取り入れられ、民間のまじないにも用いられる。栴檀乾闥婆は『仏説護諸童子陀羅尼経』に説かれる、胎児や小児を害する悪鬼の上首であるが、転じて悪鬼の駆除者となり、「童子経曼荼羅」の中尊としても描かれる。神虫は典拠が明らかではないが、内容が中国の奇聞集『神異経』に載る怪人と共通すると指摘されている。錘馗は古来辟邪の門神とされるが、本図の像は唐の玄宗の夢に現れたものと共通性が高い。毘沙門天は仏教の代表的護法神であり、法華経持者の擁護は『法華経』「陀羅尼品」に説かれる。 ―ColBase 国立博物館所蔵品統合検索システムより

*原品は現在5幅の掛幅装となっているが、もとは一巻の絵巻(巻子)として伝来した。複製では、一巻の絵巻の体裁を復元した。