教育プログラム

【特別支援学校】風神雷神図/夏秋草図屏風(特別プログラム)

ぶんかつアウトリーチプログラム
場所: 筑波大学附属大塚特別支援学校
参加者数: 17名(中学校1年生~3年生)
期間: 2023年2月24日(金) ~ 2023年2月24日(金)

担当の先生から「特別支援学校学習指導要領に基づいて「社会」の学習をしていますが、地理系の内容は、地域に様々な施設があり、充実している一方で、歴史系は子ども達にとって現実感が薄く、教材の工夫が必要です。現代の世界とはかけ離れているため、生徒の理解にも時間がかかります。また、生徒の実態や発達年齢上、座学での学習だけではなかなか知識や技能に結び付かず、体験学習を入れていきながら授業を展開していくための授業をお願いしたいです」とのご希望でお申し込みをいただき、特別支援・院内学級などで活用いただけるワークショップセットがある風神雷神/夏秋草図屏風のプログラムを改変して実施しました。講師は小島有紀子(文化財活用センター企画担当)が務めました。

今回は芸術鑑賞会という形で2時間の枠組みで実施しました。ごあいさつ5分、鑑賞(解説)裏表で20分、(休憩10分)、3グループに分かれて制作50分(途中休憩5分)、(休憩10分)、アンケート15分、片づけ10分の時間配分で進行しました。鑑賞では、描かれているモティーフへの興味や畏怖を感じたり、近くで見られることや、今は別々の屏風に仕立てられている裏と表を復元してあることに対する便利さなど、さまざまな観点から意見や表現、動きがありました。屏風の裏と表の関係性についても、きちんと言葉で順を追って説明することにより、また先生方のサポートもあって、生徒さんたちは理解していたように思います。製作では、生徒さんの得意な表現方法で3つのグループに分け、①ぬりえ、②シール、③屏風裏側の絵を描く、に分かれて制作を行ないました。出来上がったものを通して、どのように見えているのかを知ることができ、様々な感性を感じることができました。この体験が生徒さんの「将来の何か」に役立つことを願っています。


授業の様子① 複製屏風に近づいて、耳とツノ、色、形など気になるところを見ていきます。

授業の様子② ワークショップ(1)ぬりえ の様子。

授業の様子③ ワークショップ(2)シールで作る夏秋草図屛風 の様子。

授業の様子④ ワークショップ(3)自分で描く裏側 の様子。