教育プログラム

見て、感じて、楽しむ風神雷神図/夏秋草図屏風

ぶんかつアウトリーチプログラム
場所: 足立区立西保木間小学校
参加者数: 96名(4年生1クラス・5年生1クラス・6年生1クラス)
期間: 2022年6月21日(火) ~ 2022年6月21日(火)

担当の図画工作の先生から「日本美術に親しむ」「生活と造形活動を結び付けたい」といったご要望をいただきました。西保木間小学校は2021年度にも申し込みをいただき、「自分だけの松林図屏風をつくってみよう!」を当時の6年生対象に実施しましたが、今回は2作品を鑑賞することができる風神雷神図/夏秋草図屏風のプログラムを実施しました。当日は、45分の授業時間に合わせて1クラスずつ授業を行い、講師は小島有紀子・西木政統(文化財活用センター 企画担当)が務めました。

前半では、風神雷神図屛風についてじっくり鑑賞し、天にいる神様である風神と雷神について想像をふくらませ、後半ではその裏面に描かれた夏秋草図屏風を鑑賞し、風神と秋草、雷神と夏草の対比や表現の工夫について意見を交わしました。風神雷神は体や服装、持ち物の違いからその性格を考え、「みんなだったら裏側にどんな絵を描く?」という問いかけに、さまざまな意見が出ました。夏秋草図については、細かな草花の種類には触れませんでしたが、「朝顔みたい」「落ち葉がある」など、季節に応じた表現に注目しつつ、風に舞い、雨に打たれた植物の描かれ方から、雨風をつかさどる風神雷神の存在に思いをはせました。みんな普段は見慣れない屏風に興味津々、カーテンを閉じた体育館で、昔の行灯風の照明を点けたり、カーテンを開いて自然光のもとで鑑賞したり、ひと時の非日常を楽しみつつ、大勢で美術作品を鑑賞し、同じ作品を見てもさまざまな意見があることを知る機会となりました。


実施の様子① 身近とはいえない屏風の話。お雛様やおじゃる丸も例に出しながら解説します。

実施の様子② 限られた時間ですが、前後の列で交代しながら間近でじっくり鑑賞しました。

実施の様子③ 近づいてよく見ると、さまざまな発見がありました。

実施の様子④ 屏風を前にみんなで意見交換。積極的に手が上がります。