複製品詳細
| 名称 | 泣不動縁起 |
|---|---|
| ふりがな | なきふどうえんぎ |
| 員数 | 2巻 |
| 複製制作年 | 2024年 |
| 複製法量 | 上巻:縦32.6、長558.9 下巻:縦32.5、長629.4 |
| 複製制作 | 株式会社天理時報社 |
原品詳細
| 原品所蔵者 | 奈良国立博物館 |
|---|---|
| 原品材質等 | 紙本著色 巻子 |
| 原品時代・世紀 | 室町時代・15世紀 |
| 原品機関管理番号 | 絵175 |
作品解説
不動明王のご利益を描いた絵巻物。師の身代わりに病となった三井寺(みいでら)(滋賀・園城寺)の僧・証空(しょうくう)は、日頃信仰していた絵画の不動明王像が、血の涙を流し、さらにその病を引き受けてくれたために助かる。病を得た不動明王像は、獄卒(ごくそつ)によって地獄に連れて行かれるが、閻魔王(えんまおう)に恭敬(きょうけい)され地獄から放たれる。これは中世のいくつもの説話集に採用された有名な説話で絵巻の作例も複数伝存する。平安時代には師の病を陰陽師(おんみょうじ)が証空に移し、のち二人とも平癒する話だったが、後には陰陽師には証空を救えず、不動がそれを叶えたという構成が主流となる。
なお本巻の下巻巻末には、江戸時代の絵師である土佐光成(とさみつなり)が、本品を室町時代に宮廷画所で活躍した土佐光茂(みつもち)の作と鑑定した墨書がある。光茂筆とは言いがたいが伝統的やまと絵の表現を踏まえた作である。 ―奈良国立博物館収蔵品データベースより



