ぶんかつアウトリーチプログラム
場所: 三重県立四日市高等学校
参加者数: 72名(1年生3クラス)
期間: 2019年11月6日(水) ~ 2019年11月6日(水)

ご担当の美術の先生から「物語が描かれた日本画を鑑賞し、日本美術の特徴を理解することで、今後の授業で実施予定の貝合わせの制作につなげたい」というご要望をいただき、〈平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風〉を使用してプログラムを実施しました。

三重県立四日市高等学校では過去にも高精細複製屏風を活用した授業を行なっています。今回はその経験をもとに、先生ご自身に授業案を作成いただきました。

まずは屏風をじっくり見て、構成や描き方から日本美術の特徴を学びます。次に、グループに分かれて「この屏風をはじめてみる人に、日本の美術やこの屏風について英語で紹介する」という課題に取り組み、最後は英語の先生と実際に会話しながら発表する、教科横断型の授業構成です。授業の前半にあたる作品鑑賞の講師を、小島有紀子・西木政統(文化財活用センター 企画担当)が務めました。

65分の授業時間で盛りだくさんの内容にもかかわらず、生徒さんはしっかりと屏風を鑑賞してその特徴を理解し、英語で発表していました。

 

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今回は先生のご希望により、講師派遣プログラム実施後の約2週間、校内に複製屏風を展示しました。展示期間中には、先生の新たな授業案とともに、美術の授業でも屏風を活用いただきました。まず絵画の中から生徒さんが気になる登場人物を選び、人物が取っている姿勢を再現してみます。他の生徒はモデル役の生徒をクロッキーであらわし、人物の表現について学ぶという内容だそうです。登場人物をじっくり見ることによって、誇張された表現に気づいたり、描かれた戦術について理解を深めたりなど、新たな発見があったとのご報告を頂戴しました。


実施の様子① 教室の形に合わせて、屏風を直角に置きました。まずは様々な光のもとで静かに鑑賞します。

実施の様子② 屏風全体の構成や描き方をみながら、日本美術の特徴について講師がお話しします。

実施の様子③ 屏風に近づいて鑑賞し、グループに分かれて課題をまとめます。

実施の様子④ 英文作成の際には、英語の先生からのアドバイスも。