
場所: | 愛知県立知立東小学校 |
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参加者数: | 155名(小学6年生52名、5年生42名、特別支援級(1~6年生)26名、教員35名) |
期間: | 2025年1月23日(木) ~ 2025年1月23日(木) |
ご担当の先生から「外国籍の児童が多く在籍していることから、日本文化を身近な存在として感じてほしい」、「図画工作専科の教員が在籍していないため、鑑賞の授業力向上をはかりたい」との要望で、小学5・6年生の図画工作および特別支援級(1~6年生)、教員研修を実施しました。講師は飯田茂雄(文化財活用センター企画担当主任研究員)、小島有紀子(同)が務め、特別支援級、教員研修は小島が担当しました。
小学5・6年生の授業では、日本の文化財の特徴や屏風の役割などの解説を行ったうえで、屏風の鑑賞と解説に進みました。授業の最後には、さまざまな国の文化や文化財に親しむきっかけとなるよう、日本の博物館・美術館に所蔵されている海外の作品を紹介しました。
特別支援級では、前半20分で鑑賞を、後半25分で特別支援学級用のキットを使用して制作を行ないました。鑑賞は分かりやすい「風神雷神図屏風」から始め、裏の「夏秋草図」との関係性をお話しました。短い時間でしたが、風神・雷神の特徴や目にみえない風や雨粒など自然の表現もよく理解し、制作へとつなげている印象を受けました。
授業後に実施した教員研修では、学習指導要領における鑑賞のあり方と実践例を解説しました。研修後のアンケートでは、「成績評価が難しい」、「正解が分からない」という声もありましたが、児童との対話の中で発言をリフレーズをすることや意見をそのまま受け止めることの大切さなど、対話型鑑賞のポイントに気付いていただけたようでした。

授業の様子➀ 道具としての屏風の使い方や部屋を照らす灯りの役割など、日本の古い時代の暮らしの解説に耳を傾けています。
授業の様子② 「何が描かれているようにみえますか」との問いに、積極的に発言してくれている様子。

授業の様子➂ 特別支援級では、シールや塗り絵などのワークシートを使って鑑賞で感じたことを表現してもらいました。
授業の様子➃ 教員研修では、学習指導要領をふまえながら鑑賞のポイントなどを解説しました。