ぶんかつアウトリーチプログラム
場所: 東京女学館高等学校
参加者数: 120名(高校2年生4クラス)
期間: 2024年11月6日(水) ~ 2024年11月7日(木)

国語ご担当の先生から「源氏物語について、学習の広がりを持たせたい」とのご希望があり、プログラムを実施しました。講師は小島有紀子・沼沢ゆかり、サポートを神辺知加、岡﨑瑠美(文化財活用センター企画担当)が務めました。2点の絵画作品を通して、すでに古典の授業で学習していた「車争ひ」を視覚的に味わいました。

生徒の事前の調べ学習の内容を踏まえ、参加者の反応に留意しながら授業を進行しました。最初は「焔」の鑑賞から始めましたが、一目見ただけで「六条御息所だ」とわかる参加者も。表情や色遣い、きものや足元など、どのように描写されているのかを細かく鑑賞し、それらから読み解く感情や年齢感についてさまざま意見を出し合いました。次に「焔」へとつながる物語として「車争図屛風」にうつり、内容と照らし合わせながら鑑賞しました。光源氏の表現など、文章から想像していた情景と比べて、どのように感じたかも教えてくれました。どの授業でも作品を細部まで見つめ、生徒同士で古典で学んだことと作品をリンクさせながら、思ったこと、感じたことを活発に話してくれたのが印象的でした。「源氏物語」を多角的に味わうプログラムとなりました。


授業の様子① まずはその場から「焔」を鑑賞。

授業の様子② 近くに寄った際には、さまざまな気づきの声があがりました。

授業の様子③ 屛風を開いた時に「焔」とのつながりに気づく生徒も。

授業の様子④ 「車争図屛風」では光源氏はどのように表されているでしょうか。隅々までじっくり鑑賞しました。