教育プログラム

見て、感じて、楽しむ夏秋草図屏風

ぶんかつアウトリーチプログラム
場所: 箕輪町郷土博物館
参加者数: 96名(5回実施、中学生18名、一般78名)
期間: 2024年10月12日(土) ~ 2024年10月12日(土)

箕輪町郷土博物館リニューアル開館の記念展示にご利用いただくため「風神雷神図屏風・夏秋草図屏風」の高精細複製品をお貸し出ししており、複製屏風の展示にあわせてぶんかつアウトリーチプログラムを実施しました。中学生の部1回、一般の部4回の計5回行ない、講師は中村麻友美(東京国立博物館 教育普及室)、小島有紀子、松沼穂積(文化財活用センター企画担当)が務めました。

中学生に向けた回では、ほとんどの生徒が表に描かれた「風神雷神図屏風」について知っていたということを確認した後、冒頭にこんな質問をしました。「実は、約100年後にこの絵の裏に何か描いてほしいとお願いされた人がいます。さあ、どんな絵を描いたと思いますか?」
普段は、しばらく鑑賞をした後に「実はこの絵の裏にはね…」とお話しすることが多いのですが、今回の参加者は美術部の皆さん。自分が絵の描き手になるつもりで鑑賞に入ってもらいました。 「きっと表に関係のない絵は描かないよね…」「(表面の)作者の似顔絵とか?」見たことがあったり、知識として知っていたりしても、こういった質問をすることで、作品そのものをじっくり見るきっかけになるかもしれません。
しばらくみんなで鑑賞をした後、裏にはどんな絵が描かれているのか、想像をふくらませながら裏面の夏秋草図屏風側に移動すると、少しびっくりしたような表情をする生徒さんもいました。「表面のように人物が描かれていると思ったのに、違った」「思ったより動きがなくて…おとなしかった」など、自分の想像と違っていた人が多かったようです。それから表面と裏面の関連性を一緒に確認した後、照明を変えて裏表を自由に行き来しながら鑑賞しました。


実施の様子① 風神雷神のポーズをまねしてみました。

実施の様子② 行燈(あんどん)の光の中での鑑賞。「この光のあたり方、すごく好き!」という声も。

実施の様子③ 一般参加者の回でも、笑い声やたくさんの気づきが出てきました。

実施の様子④ 立ったりしゃがんだりしながら鑑賞。別の日には、寝そべってご覧になっていた方もいたそうです。