ぶんかつブログ

ぶんかつは2周年を迎えました

本日、2020 年 7月1日、文化財活用センター〈ぶんかつ〉は、発足から2周年を迎えました。
〈ぶんかつ〉は、「文化財を 1000 年先、2000 年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくります」 というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」をミッションとして、さまざまな活動を行なってまいりました。

この間に〈ぶんかつ〉の活動に関わり、文化財となんらかのつながりをもっていただいた方は、

59万6696人にのぼります。

◆複製やデジタル技術を使った新しい文化体験  7件 457,274人
◆複製を使ったアウトリーチプログラム  9件 10校 962人
◆国立博物館の収蔵品の活用促進 輸送費・保険料・広報費などを負担  11館 貸与件数132件 来場者数138,093人 
◆デジタルアーカイブの充実とオンラインによる文化財体験 138,215件 7,850,176アクセス ※1
◆ミュージアムにおける文化財保存環境管理に関する研修・講習会 参加者65人  
◆ミュージアムの保存環境に関する相談対応、調査協力 256件
◆企業との共同研究プロジェクトの推進 4件 
◆文化財修理に係るファンドレイジング 3,610,272円 (うちウェブからの個人寄附 94人) ※2
◆公開シンポジウム2019「複製がひらく文化財の未来」  参加者 208人
※1 ColBase・e国宝の合計アクセス数。2018年度、2019年度の合計
※2 2020年6月16日現在



学校で複製を使ったアウトリーチプログラムを実施


3年目に突入した〈ぶんかつ〉、これからの主な課題 は3つあります。

1.  with コロナの社会のミュージアムの課題解決に取り組みます
例えば、これまでご好評いただいている体験型展示「なりきり美術館」シリーズが、今年度は千葉県と大分県に巡回するほか、新コンテンツを携えて10月にはトーハクに帰ってきます。その名も「なりきり日本美術館 リターンズ」。ここでは、体験の楽しさはそのままに、感染症対策に配慮した新しい展開を披露する予定です。


びじゅチューン!× ちばしび なりきり美術館 2020年7月11日~9月6日 千葉市美術館

2.  地域のミュージアムとの連携を深め、地域を活性化させるコンテンツの開発を行ないます
収蔵品の貸与促進事業、コンテンツの提供などを通じて、今年度はすでに7都道府県にわたるミュージアム10館との連携が決まっています。そして、文化財保存に関わる活動では、みなさまの目に見えないところで、地域のミュージアムを支えています。あなたの地域のミュージアムで、お目にかかれる日を楽しみにしています。


地元に深いゆかりをもつ渡辺崋山筆の国宝「鷹見泉石像」(東京国立博物館蔵)を

古河歴史博物館「国宝参上。―鷹見泉石像と古河ゆかりの文化財―」(2021年1月9日~2月7日)に貸与予定

3.  文化財を守り伝える活動に市民が参画する仕組みをつくります
昨年度スタートした、文化財の修理にかかる寄附金募集事業、〈冬木小袖〉修理プロジェクトのさらなる展開をはかります。昨日からトーハクにて開幕した特別展「きもの KIMONO」(8月23日まで)では、冬木小袖も修理前最後のお披露目中。ぜひ、みなさまもこのプロジェクトにご参加ください。


東京国立博物館本館1階の〈冬木小袖〉募金箱・オリジナル折り紙コーナー
〈冬木小袖〉のモチーフの素敵な折り紙も楽しめます。


3年目を迎えて、やるべきこと、進むべき方向がしっかりと定まってきた〈ぶんかつ〉です。
どこかで〈ぶんかつ〉の名前を見かけたら、文化財を未来につなげる活動に、ぜひあなたも参加していただければと思います。

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