展示 ・イベント

8Kで文化財「ふれる・まわせる名茶碗」

会期 2020年11月10日(火) ~  2020年11月23日(月)
会場 東京国立博物館 東洋館1階ラウンジ
開館時間 9:30~17:00
※ただし、会期中の金曜・土曜は21:00まで開館
休館日 月曜日
※ただし11月23日(月・祝)は開館し、翌24日(火)は休館
観覧料金 (総合文化展)一般1,000円、大学生500円、高校生以下無料
※総合文化展観覧料または開催中の特別展観覧料(観覧当日に限る)でご覧いただけます
※入館にはオンラインによる事前予約(日時指定券)が必要です。
主催 東京国立博物館・文化財活用センター・シャープ株式会社
 

 

この展示は、特別展「桃山―天下人の100年」の開催にちなみ、2020年7月29日~8月2日に事前予約制で行った実証実験の内容を再公開するものです。
今回は予約不要、どなたでもその場でご参加いただけます。

 

東京国立博物館・文化財活用センター・シャープ株式会社は、8Kの技術を活用して、あたらしい文化財鑑賞体験を可能にするコンテンツを開発しています*

*「シャープ8Kインタラクティブミュージアム」をベースに開発したものです。

戦国武将が愛したうつわ

東京国立博物館所蔵の「大井戸茶碗 有楽井戸」は、かつて名だたる茶人が手にした名碗として知られています。もしもこの茶碗を手に取って鑑賞することができたなら…?

高精細3D画像による臨場感あふれる鑑賞

70インチの大型モニターに8Kの3D画像を映し出します。本コンテンツでは、東博所蔵の名品「大井戸茶碗 有楽井戸」「青磁茶碗 銘 馬蝗絆(ばこうはん)」「志野茶碗 銘 振袖」を取り上げ、「有楽井戸をじっくりみる」「3つの茶碗を比較する」プログラムを体験いただけます。

新開発のコントローラーで直感的な操作が可能に

かたちも重さも実物の文化財そっくりに制作した茶碗型ハンズオンコントローラー*を新開発。コントローラーを動かせば、8Kモニター上の高精細画像を360度好きな角度から鑑賞できます。まるでお茶碗を手に取って眺めているよう。

*茶碗型コントローラーとして使用するのは「大井戸茶碗 有楽井戸」のみです。

鑑賞ビギナーでも大丈夫!見どころをやさしく解説

茶碗型コントローラーの向きを「見どころマーカー」の位置に合わせると、作品の見どころポイントが表示されます。手と目を使って楽しみながら、作品への理解を深めることができます。


大井戸茶碗 有楽井戸(重要美術品)
朝鮮 16世紀
ほんのり赤みを帯びたやわらかい枇杷色が特徴。有楽斎はじめ名だたる茶人が手にした。


青磁茶碗 銘 馬蝗絆(重要文化財)
中国・龍泉窯 13世紀
粉青色の透き通るような美しい釉調が最大の魅力。室町時代に将軍足利義政が所持したという名碗。


志野茶碗 銘 振袖
美濃(岐阜県) 16~17世紀 
白肌を透かしてすすきの文様がうっすらとみえ、志野の魅力がよくあらわれる。

担当研究員の思い                

                                              三笠景子(東京国立博物館研究員)

器を手にとると、ざらざら、つるつるといった質感も味わうことができます。自分の両手には大きい、小さい、重たい、軽いといったことも、触覚を通じて心に深くのこるものです。日本人は、中国や朝鮮半島はじめ、海を越えてやってきた種々の陶磁器に加え、国内各地で焼かれた器を取り合わせて、四季折々、食の場面に色を添えてきました。このコンテンツを通じて、先人の眼を追体験しながら、日本のゆたかなやきもの文化にふれる手がかりとしていただけたら幸いです。

 


期間中の展示作品

特別展「桃山―天下人の100年」では、このコンテンツで取り上げた「大井戸茶碗 有楽井戸」(重要美術品)および「志野茶碗 銘 振袖」の実物がご覧いただけます*

*特別展の観覧について
・特別展の観覧には特別展観覧料ならびに特別展事前予約が必要です。特別展観覧料で、特別展ご観覧の当日に限り総合文化展もご覧いただけます。
・総合文化展の事前予約でご入館後、差額のお支払いで特別展を観覧することはできません。ご注意ください。
・東京国立博物館の入館に関する詳細はトーハクウェブサイトをご確認ください。


2020年度 グッドデザイン賞 受賞

本コンテンツが「2020年度 グッドデザイン賞」および「グッドデザイン・ベスト100」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。